東京、世田谷区、三軒茶屋
ある雑居ビルに実在する芸能事務所“ヨコザワ・プロダクション”の稽古場があるフロアでは、ポルターガイスト現象が頻発すると利用者から噂されていた
その現象は、
天井の照明が明滅
壁のホワイトボードが揺れる
鏡から水が噴き出す
人影や白い手が現れる
など多岐に渡る
この恐怖の心霊スポットにオカルト研究家 角由紀子が潜入取材を執り行う
三軒茶屋に実在する心霊スポットへの潜入取材を描いた心霊ドキュメンタリー
まず前情報として、個人的にはオカルトとか好きなので心霊ドキュメンタリーやら怪談やらに触れる機会も多いんだけど、ヨコザワ・プロダクションのスタジオに関しては当然のように見聞きしたことがあるくらいには有名な場所
誰が行ってもあらすじに出てきたような怪奇現象が起こるということで、度々メディアにも取り上げられているけど、1本の映画で検証するというのは始めてかな
『怪談新耳袋 殴り込み!』にも出ていた後藤剛監督ということもあって、検証と称して霊現象の正体を見破る構成
殴り込み!の時みたいな下品煽りは無い代わりに、コックリさんで対話を試みたり、色々と専門家呼んでみたりする
まあ基本的にはツッコミどころ満載で、検証とはってレベル観ではあるので、そこも含めて「心霊ドキュメンタリー」っぽい世界観
検証内容から「全部が繋がりますね」みたいなセリフが出てたけど、何が繋がってるのか意味がわからないみたいなことはある
内装業者呼んで検証するのとかは興味深かったけど、とはいえもう少し突っ込むのは期待してた
そういうリアル視点のことを置いておいて、肝心の心霊映像に関しては想像の10倍
まあ大体のものは他のメディアでも取り上げられているけど(同じ心霊現象が起こるという特徴がある場所のため)、霊の方もそれこそホラー映画のような張り切り具合で色々見せてくれる
心霊ドキュメンタリーというジャンルの作品として考えるならば、マジで業界がひっくり返るレベルの映像ばかり
悲しいかな比例して嘘っぽさも増してしまってるのは事実だけど、単調な心霊ドキュメンタリーに比べれば見どころも満載になってる
昔に比べて技術発展や、それに慣れた鑑賞者の目もあるので、心霊映像モノは肩身が狭くなってる昨今に、火の玉ストレートな試みが潔い作品に感じた
かく言う自分も、白い手とかそこまで近くに出るんだったらもう握手とかしろよとは思ったけど、明らかにならない曖昧さが怖さの1つでもあり、我々の興味を惹きつけるものでもあると思うので、楽しむ気持ちで観ましょう
これ以上何やるんだっていう続編も期待してます