劇場では去年の“窓辺にて”以来の今泉力哉作品。すっかり劇場、配信問わず追いかけさせて頂いてます。
前作は好きな人が左隣の座席にいる状態で鑑賞したので自分の左腕の感覚しか覚えていないのですが、今回は週末レイトショー単身前後左右空席状態で鑑賞できたので神経を目に全振り出来ました。
これまでの今泉作品の中では会話劇的な要素は比較的少なめで、割と抽象的ではあるけれどもストーリー志向な作品でした。役者も脚本も音響も舞台の場所もそれぞれが非常に立っていて贅沢なのでそれぞれの良さを贅沢にうんと堪能させて頂きました。
撮影場所は違うようだけれども映画内の拠点の場所が私が生まれ育っている場所でした。学生時代銭湯でアルバイトもしていたので空想内で自分を映画の世界に落とし込んだりなんかもしてしまいました。きっと多くの人が新鮮に感じるであろう場所の裏側をノスタルチックに普通とちょっと違う視点で観られたのも嬉しかったです。
先の好きな子に“街の上で”を薦めたら珍しく饒舌に感想を話してくれた事もありました。その子と先日の街の上でのリバイバル上映を誘っていたら冒頭の一文もちょっと違ったかもな、なんて。
週末レイトショー鑑賞也。微々感傷御勘弁。
