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サイド バイ サイド 隣にいる人のMeのレビュー・感想・評価

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光と影の扱いがとても上手だと思った。特に光、日差し、明かりと白。だからこそ影や黒が上手く溶け込んで映し出されてた。
場面の映し方、切り替わり方も美しくて、特に構図の良さ(それもかなり映画だからこその構図や配置の使い方)に驚いた。邦画でもそれに出会えるとは思わなかった。

他の人のコメントを見ると皆んな口を揃えて意味がわからないと言っていたけれど、映画を観て、なるほど、意味がわかった。
余白の多い映画だからこそ1つの作品として、表現の形態として上手く映し出されていて、私はとても好きだった。解釈を必要以上に一辺倒とせず、意味を急かさず、そこに映される美しさに耽る、そのゆとりがあってとても良いと思った。日本の自然そのものを、その美しさを、こんなにも最大限に表現できた作品にまだ出会ったことがない。

この作品の“オチ”はきっと頭の中ではなく、私たちそれぞれの心に、もしくは寄り添ってそこにあるのかもしれない。
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