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ニモーナのgucciのネタバレレビュー・内容・結末

ニモーナ(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

スパイダーバースやアーケインのような、3Dと2Dが融合した素晴らしいアートワークが魅力。
エンターテイメントでありながら、「どうしても分かり合えない存在との共存」という(みんなでわかり合おうという、誤解の意味ではなく)本当の意味での多様性というテーマに少しでも近づこうとしているような気がする中盤も素敵
だからニモーナはニモーナであって、人間がどうして変身できるように云々、同情してみんな仲間に、とはならない

とはいえ、ニモーナは我を失って街を破壊しているわけだし、そんなに簡単にヒーローになるのか?校長が街を巻き込んでビームを撃とうとしていることに対する市民の動揺のシーンや、誤解が解けるシーンなどがなく、若干まとめかたに強引さを感じる。

力×未熟(今回は忘を忘れて街を破壊していること)の式の結果は「悪」であって、それが市民にとって「ヒーロー」に反転する過程の描写こそ感動できるのに、そこが一瞬でまとめられている印象。

最初の剣も、何かの伏線にして、主人公が騎士として立ち上がる象徴にするなど活かされてもよかったような気がする

とはいえ全体的に圧倒的に高品質だし、キャラクターも魅力的で、展開に次ぐ展開を追いかけているうちは充分楽しめる。

エンディングの最後の最後に添えられたメッセージも素敵で、扱おうとしているテーマにとても好感が持てた

完璧ではないけど、もちろん加点方式で考えたいということで、4.5点という感じだ
減点方式で見ると辛い評価になるかもしれない。
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