完璧な映画。そして劇場中で鼻を啜り嗚咽を押し殺す人がたくさんいたし、私もその1人。
丁寧に丁寧に少女コットの心情と、コットを預かることになった夫婦との関係性が、少ないセリフでのみ語られる。
映像も美しい。
コットの親は、要は毒親。
特に父親は、酪農の仕事をあまりちゃんとやっておらず、賭け事をして、家事や子育てを全て母親に押し付けている。
さらに子供が5人くらいいて、だれもコットの世話をしていなさそう。
一方で、コットを預かることになった母親のいとこ夫婦も酪農家だが、めちゃくちゃちゃんとしてて、真っ当な大人で、実親との対比となっている。
最初は他人同士だったコットとその夫婦が、ちょっとずつ心の距離を縮めて、家族になっていく。
最近、家族とは血のつながり意外にあることを描いた物語を多くみるけど、同じテーマの中でも本作は優れていると思う。