たむ

妖獣奇譚 ニンジャVSシャークのたむのレビュー・感想・評価

1.9
日本映画発のサメ映画は、ニンジャと戦います。
ウルトラマン、仮面ライダー、戦隊シリーズと日本の特撮作品のスタッフとキャストが揃い、むちゃくちゃなサメ映画を日本でも作ろう、というある意味志の高い映画です。
おそらく時代劇なのですが、低予算だからなのでしょう、登場人物は最小限で、田舎を舞台にサメを操る新興宗教と村の用心棒になったニンジャが戦うのが主な筋です。
設定が無駄に複雑で詰め込みすぎなため、最初の50分はほぼいらない…。
いつサメが、いつニンジャが、ゾンビだけがそこそこ早く出てきますが、それこそ見せてほしい…。
ニンジャの過去やら、穢れた血やら、まぁ活かされたのか全くわからない様々な設定とそれを回想で説明するシーンが全く面白くない…。
とはいえ、クライマックスは、日本の特撮の面目躍如で、なかなか見応えのあるアクションやサメが見られます。
呪術で現れるサメ、忍術で戦うニンジャ、そして忍術で蘇ったゾンビ…。
アイディア的には面白いはず。
国際的なサメ映画と比較すると、時代劇ゆえに水着シーンはなく、格差を象徴したり、環境破壊のテーマは特にないです。
呪術で現れるサメなので、社会派の環境問題などは入れづらいかもしれませんが、特撮大国日本としては、物足りない印象です。
それ以外が無駄に広がっている以上、仕方ないのですが…。
クライマックスは決して悪くはないのですが、前半に乗り切れないツケが回ってきて、このスコアですね。
たむ

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