女形歌舞伎役者・坂東玉三郎氏のドキュメンタリー。
歌舞伎はあまり詳しくなかったので大変勉強になりました。番傘の裏で化粧直しとかするんだな。
劇中で、女性役者さんが「男性が女形をしたほうが色気がある」と謙遜されておりましたが、
服もカツラも重く、長時間に渡る劇なのでそもそも男性の方が向いているであろうということと、男性が思う理想の女性しか演じていないのだからそりゃ綺麗なとこしかないよねとは思いました。宝塚男役が実存の男性より王子なのと一緒や…
化粧や仕草が内面を描写するほど影響するというのは、漫画描く上で大変参考になった。
我々はただ美しいものを愛でればよさそうに思いますが、各自が自覚している以上に、性別や造形に囚われているのだなぁ。
玉三郎氏のオフトークもありますが、キュート。あんな幼少期から演じてたらさすがに身に染みつくのかも。
楽器演奏などもこれまた男性揃いなのですが、きっと、自分も本当は役者でいたかったなどのドラマが彼らの中にもあるのだろう。
和楽の譜面は読んだことがないが、音楽のテンポがかなり速く、謳いを含めて読んでみたいと思った。