『主人公はスーパー銭湯』
銭湯という空間、清掃員として働く人にスポットを当てた作品。壁視点で掃除をする登場人物の真剣な表情を捉えたアングルが印象的で、閉館寸前の時が止まった建物から哀愁を感じるエモーショナルな内容だった。スーパー銭湯で以前バイトをしていたことがあるので、お客さんがいなくなって消灯した後のあの浴場の雰囲気とお湯が抜けていく音、リネン室や設備から聴こえてくる機会音が懐かしかったです。舞台挨拶でお話にあがっていたように、無音で音の反響を堪能できる映画館で見るのがおすすめな映画だと思います。いずれ消える人、いずれ無くなる物を繋ぎとめるものが空間なのだとこの映画を見て感じました。