しろめ

はざまに生きる、春のしろめのレビュー・感想・評価

はざまに生きる、春(2022年製作の映画)
4.0
最初は感覚過敏が起きてる表情や、抑揚のない喋り方など、デフォルメされたASDの演技が観ててちょっと辛いかなぁ‥と思ったけど、『エゴイスト』の宮沢氷魚くんに全信頼を置いていたので最後まで鑑賞。

普通に佳作な作品で、障害者手帳のシーンや、ラストの淡々とした感じもよかった。

「自分のこともわからないのに、ひとの気持ちなんてわからない」。ラストで透くん自身がようやく口にした言葉、これなんだよね。

とにもかくにも、氷魚くんが主演というポップさで、ASD(明らかにADHDも併発している)の物語が作られたことが何よりなのではないでしょうか。観てて安心できたので、春役の小西さんとの相性も良かったように思う。

あと、ASDの表象について、氷魚くん自身がメディアに対して「(自分が演じる透くん含め)発達障害は画一的なものではない」と何度も言っているのが誠実だと思った。
しろめ

しろめ