このレビューはネタバレを含みます
特集上映にて鑑賞。
とても刺さって大号泣した。
特にポスターにもなっている鳥が戻ってきてかと思われ、現実に引き戻されるような部屋でガチャガチャのカプセルが淡い光で包まれるシーンが最高だった。ちゃんと傷を抱えて生きていこうと思ったし、全てが自分を形成されるものであると強く思えた。
現実と幻想の世界が融合していき、感覚的な物語展開も自分にすんなり入ってきた。
全ての説明をするというよりも登場人物の記憶や今までの過去の断片。その全てではなくても自分にとって大切でずっと心の中にあるもの。そんなものの羅列を魅せられている感覚で、自分の中にある核の部分に観ていく中で思いを馳せられた。
正しく傷ついてその傷すらもきちんと自分のものとして、大切にしながら生きていっていいんだ。傷ついたことだってとても大切なことなんだと。その大小に関わらず、自分にとっての傷として抱えながら生けるようなそんな優しい眼差しを感じた。