はる

法廷遊戯のはるのネタバレレビュー・内容・結末

法廷遊戯(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

杉咲花さんの演技が圧巻すぎた。美鈴は清義のこと大切に思うが故、殺人を犯すほどに守ろうとしていた。清義も美鈴のこと大切に思うが故、過去に殺人未遂を犯すほど。お互い強い信頼関係で結ばれていたが、何より彼らを信頼してたのは馨だと思う。父の無念を晴らしたい、晴らせない気持ちに悶々としていただろうに。目の前に直接的な犯人ではないとはいえ、虚偽の証言を主張した美鈴のことをよくは思わないし、ましてや清義は父を突き落とした張本人。体を壊し、精神的に病み自殺にまで追いやったきっかけを作った人たちであるから許せないはず。だけど美鈴の罪がないように、みんながなるべく穏便に、かつ父の無念を晴らせるよう考えた策だったのに。裏切られる保険はかけてたけど、信じてたから命を委ねてたんだろうなと。なんとも切ない。でも清義や美鈴が痴漢詐欺をするようになった原因というのも本人達にあるわけではなく、大人達が作ったもの。複雑な作品。
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