ナイショのうさまる

窓ぎわのトットちゃんのナイショのうさまるのレビュー・感想・評価

窓ぎわのトットちゃん(2023年製作の映画)
4.0
これは予告編の作り方が勿体なくないか?
単なる黒柳徹子の幼少期の話だと思う人がいるんじゃないか?
なのでクチコミで広がることを期待する。

まれに見る傑作だった。
子供が見てもわかりやすいだろうし、大人が見ても実に深い、重い、心にグサグサと突き刺さる作品。

タテマエの多様性を論じていることのバカバカしさ。
傷つくこと、失敗することを恐れて何もしないでいることの無意味さ。
経験から生まれるものは、何ものにも変えられない財産になるってことを教えてくれる。

そして自由にのびのびと成長しようとする子供たちから、その場を奪っていく戦争。
戦争の影がずっとつきまとっていて、後半はとてもしんどくなる。
想像力、感性、生きていく上で心を豊かにしてくれるもの。
それを奪っていいはずがない。

トットちゃんの先生、小林宗作氏の物語も見てみたいと思った。
あの時代にトモエ学園を作って経営していくのも大変だっただろう。
いろいろと知りたい。