mitakosama

BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-のmitakosamaのレビュー・感想・評価

BLOODY ESCAPE -地獄の逃走劇-(2024年製作の映画)
3.4
ポリゴンピクチュアズのオリジナル作品とのことだが、なんかとっても変わった物語だなと思った。どうも先にエスタブライフなるテレビシリーズがあり、それと世界感を一緒にしたスピンオフとのこと。でもテレビシリーズを知らなくても見れるね。

人口減少により、AIによってクラスタなる居住区に棲み分けられている人類。また獣人など様々に遺伝子操作された人間も居る。
新宿クラスタに戻ってきたキサラギは、転法輪なる教祖の吸血鬼組織・不滅騎士団に追われる身。旧友のクルスとその妹ルナルゥの元に身を寄せるが、かつての因縁のヤクザと不滅騎士団の襲撃を受ける。
逃がし屋グループの支援を受けキサラギとルナルゥは、未知の横浜クラスタまで逃走を試みる…という物語だ。

面白いのが東京の各街がクラスタというブロックごとに分けられているというデストピア世界。クラスタの外は荒野なのに、中は歌舞伎町をもっと治安悪くしたような町並み。他にも大森とか神田とか色んな地名が出てくる。不滅騎士団の本拠地は人形町クラスタだって(笑)

世界感は面白いし、ストーリーもまぁまぁ。
谷口悟朗が監督をしたのも好印象だな。今までのポリゴンピクチュアズって演出家の個性があまり無い作品が多かったからね。
セルルックの3DCGも日進月歩でこの数年の進歩は目覚ましい。今作も違和感が無かったな。

でもやっぱり映画として跳ねなかった印象だ。ぶっちゃけ映画館も入りが少なかった。
個人的には“任侠山手線”などのワードはとっても面白かったのだが。電車のナンバーが893=ヤクザなのもけっこう可笑しみあったのに。この手のちょっとふざけた所がもう少しあっても良かった気がするな。
プロモーションも悪かった気がする。ブラッディエスケイプってタイトルもぶっちゃけダサいじゃん。曲ももっとキャッチーなものを用意すべきだった。
mitakosama

mitakosama