本当の悪は人か魔族か...
本作は人、魔族、ピット族、その他様々な生物が登場するサンドランドと呼ばれる王国を舞台に保安官であるラオと魔族の王子ベルゼブブ、そして盗みを得意とする魔族シーフの3人で幻の湖を目指して旅をする冒険物語である。
サンドランドは戦車や銃火器のような科学技術が発達しており、ハンセキ（反石か？）と呼ばれる周囲の重力を軽減する力を持つような不可思議な鉱石も見られる現代の地球よりも進んだ文明を持つ。しかし、水が干上がり国民が苦しむ中である村の保安官が水を求めて冒険するというのが本作のあらすじである。
全体の感想として鳥山作品に見られるコメディ要素もあり、バトル要素もあり、非常にテンポが良く2時間の上映時間があっという間だった。
しかし本作のテーマとして、「本当の悪とは誰か」というのを強く感じた。魔族を絶対的な悪者としている描写には、今の私は固定観念にとらわれて見るべきもの知るべきものを見ないふり知らないふりしていないのか問われているような気分になった。
作品自体も面白く、鳥山ワールドも強く感じられる本作は非常におすすめ。
