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ミッシングのあのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
4.9

このレビューはネタバレを含みます

演出のこととかわからないけどこれはあまりにも”上手すぎる”と感じた。完全に心を掴まれました。
物語としては絶対にいい方向へは向かわないんだけど、それでもその先の光を感じざるを得ないところがすごい。その象徴となる、ラストの虹の光越しにみうを撫でるシーンは涙なしでは見られませんでした。

今作は報道と誹謗中傷にも触れられていて、それも素晴らしかったと思います。面白がって報道してるわけではないけど「その事実が面白いんだよ」というセリフにはハッとさせられた。というのも、所々で少し面白いと捉えられるシーンが出てくるのでこちらもどう見たら良いのかわからなくなっていた。

個人的にはどいさんに感情移入してて、怪しい男を追って家覗くところは「いけー!」と応援してた。お姉ちゃんとの車中シーンは心にくるものがあった。またその後にラジオから曲が流れる演出も素晴らしいなと思った。

そして忘れてはいけないのが石原さとみさんの演技。本当に素晴らしかったです。中村倫也さんもいい味出してました。

この物語は子供を取り戻すことはできなくて、救われることはないんだけど、他の行方不明の子が見つかったり、いつもの果物をキレイだと思えたり、子供を守る側に回ったりで、最後に少しでも前向けるようになるところが本当に良い。過去は変えられないが前は向けるというメッセージを受け取った。

人の癖の使い方だったり、警察署のシーンだったり、あげ出すとキリがなくて言葉にするのは難しいが、全てが感情を表現するのに的確で本当に”上手いな”と感じました。
また、これは自分の子供を持っていたらもう一段階受け取り方が変わってくると思うので、その−0.1にします。歳をとってまた見返したいです。
あ