じゅそ

ミッシングのじゅそのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング(2024年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

吉田恵輔監督の作品は、『ヒメアノ〜ル』、『空白』、『神は見返りを求める』、『犬猿』、『BLUE』、『愛しのアイリーン』と観てきて7作目になるけれど、やっぱりどの映画を観ても俳優さんたちの演技が凄まじい。
観てるこっちもそのエネルギーに引き込まれて体力消耗するし、感情も揺さぶられた。
今までのものを観てると、決して美羽は見つからないんだろうなぁ、と思ったけど、案の定。
けど、暗い闇の中でも少しの救いを差し伸べる構成は、『空白』よろしく、彼の作品らしいなと思った。

沙織はつらくてみてられなくて、何度か涙出てきた。
特にイタズラ電話であることを警察に告げられた時に発狂、失禁してしまうシーンは、本当にこのまま壊れてしまうんじゃないかと思って、怖いくらいだった。

豊は内に留めた感情が我慢しきれず溢れ出るシーンで毎回泣かされた。
たばこ吸いながらなんとなく自分らに似た一家をみたり、沙織が他人の娘が見つかったことを喜んでいたり、その娘のお母さんに感謝をされているところをみて涙を流してる様子が印象的で、もらい泣きした。

メディアは「事実を報道する」ことを信念としているが、警察からしたら「その事実が面白い」んだろと一蹴していて、なるほど確かに、核心的だったなと…

精神衛生が良い時に観ないと、つらくてしんどくてきついと思う。
スコアをつけるのも少し烏滸がましいけど、観てよかった。

2024/42本目
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