いつの間にか、観てるこっちがルッキズム的な偏見を持ってしまってたり、つまらない連想をしてしまってたりするのを突いてくるあたり、吉田監督は意地悪だ。それでも現代人をひたすらに否定するのではなく、小さな良い面に光を当てるから、自分はこの監督の映画を観る。何かを楽しんだり良いと思ったりすることをこの人は否定しないし、色んな人の個性を良い意味で面白がってるんだと思う。
あるシーンで、この前のPodcast奇奇怪怪で上出遼平さんが喋ってた「道端で暴言を吐かれる経験は東京でしかしたことがない」という話を思い出した。そのシーンでの石原さとみの半ば呆れ返ったような表情に、一番泣きそうになった。
鑑賞後、いつもなら電車で帰るところを、騒々しい電車に乗りたくなくて、1時間くらい歩いて帰った。