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キリエのうたのponyoのレビュー・感想・評価

キリエのうた(2023年製作の映画)
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津波直前の太陽のシーンなどは、特に良かった。四月物語の草原やリリィシュシュの田んぼなど岩井俊二の緑が好きだけれど、太陽も良かった。鮮やかさだと思う。音楽は、AKIRAの鉄雄のコーラスを聞いた時と同じような印象を受けた。神々しい響きだったと思う。映像はスローで、キリエとルカの抱擁のシーンだった。この映画であのシーンのようなものがもう少し多ければ良かったと思う。岩井俊二の作品に出てくる役者の演技は、例えばマオリの特徴らしい特徴(実家での、や都会での、など)というのは、自分も普段の生活で聞くようなメロディーというか、その言葉の発音の仕方に聞き覚えがあったし、だからその表現する内容にも親身になることができた。役者それぞれの口調がいかにもそれらしいというか、北村有起哉は自分の好みだけれど、例えばああやってポロポロ厳しい言葉をなんでもないように話す人間というのは自分のマゾに刺さる。込めたい今から言葉を繋げているんじゃなくて、順番が逆のような気がする。特に好みである。
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