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PERFECT DAYSのsrbkのレビュー・感想・評価

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)
2.9
台東区のいつもの景色に混じったチリチリとした違和感が印象的だった。
ただそういうのも慣れてくるというか、役所こうじに引き込まれてくんだけど、やっぱり時折コントのような唐突さに草が生えることがあった。それはそれで楽しかった。
バックグラウンドが日本以外、東京以外の人はどの場面で何を期待し、どう裏切られてるんだろう。
ピース(だったかな?ホープかな?)がいい仕事してた。研ナオコはどこにいたのかな?
一番心に響いたのは甲本さんの「あい!おやすみグッナイ!」、あと役所こうじのきゅるんきゅるんの目。
最後のあれは本当にがっかりしてしまった、こうした解像度へのがっかり感は『怪物』に似てた。
あと、フィクションから悪意を排除するのは私も大好きなんだけど、せめてもう少しリアルな生活の焦燥感とか憂鬱な要素が入っていれば落ち着いて観られたかもしれない、社会保険料とか性欲処理とか。今のこの大味ハッピーさ、ミニオンとそんなに変わらないから。

追記。
鑑賞から1日経って違和感がぷくぷくに膨らんできた。加害性への内省的なまなざしがなかったんだな。ちょっと怖いくらい
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