この映画、実際の事件を元に作られた映画というのが恐ろしい。
親の知らぬ間にカソリックの洗礼を受けたという密告によりユダヤ教の少年が教皇の命の下、連れ去られるお話です。
攫われた少年が「彼のための正しい教育」により成長していく過程が描かれています。
深刻なテーマなのにユーモアもあり重くなりすぎず観れるのは良いのか悪いのか。
見る方としては胸が痛くなりすぎずにありがたいですが、少年エドガルド本人と彼の親の気持ちを思うとなんともいえない…。
失った時間がとても残酷。
宗教も信念も素晴らしいものだけれど、行き過ぎたり一歩間違うと誰かの幸福やあたりまえをぐちゃぐちゃに侵してしまう。
私も誰かの為にとか、私がしてることは正しいから…とか、思ってないかい?
色々きちんと線引きすることの大事さに気付かされた映画でもあります。
当時のセットと衣装、エドガルド役の少年の演技が素晴らしかった。
鑑賞後も心が痛む作品ではあるけれど観て良かった。
面白かったです!