面白かった、、。新たな事実が判明するたびに真実らしきものが浮かび上がってくるが、裁判という形式/言語による隔たり/もう死んでしまった人とのわかりあえなさ……が重なり存在したはずの愛情までなかったかのように歪んでゆく。このもどかしさを笑いに変換するとたぶんコメディになるわけで、私は人間同士のディスコミニュケーションを眺めてイライラしたり笑ったりするのが好きなのかもしれない……。フランス語の先生が「フランス語を喋れないもどかしさにあなたたちは共感できるかも」とすすめていたので観たのだがまさにだった。
「犬みたい」に続く台詞が良かった。あの弁護士はちょっと魅力的すぎてずるいよね。夫もだいぶ魅力的に描かれているな、おそらく意図的に……と感じた。(『私がやりました』で感じた裁判がこんな感じの国に住むの大変、という予感が確信に変わったけど)