サトシ

落下の解剖学のサトシのレビュー・感想・評価

落下の解剖学(2023年製作の映画)
3.7
ジュスティーヌ・トリエ脚本、監督の法廷スリラー映画。
第76回カンヌ国際映画祭で、パルム・ドール、パルム・ドッグ賞受賞作品。

人里離れた雪積もるフランスの山荘で息子のダニエルが犬の散歩から帰ってくると、父親が不可解な転落死をしているのを発見する。
状況から家に1人でいたドイツ人作家の妻サンドラが殺人容疑で逮捕される。裁判では、サンドラと夫との確執や、死の前日の激しい言い争いが録音から暴露される。そこで彼女は、現場にいた11歳の盲目の息子を唯一の証人として迎え、自らの無実を証明しようとする・・・。

【キャスト】
サンドラ:ザンドラ・ヒュラー
ヴァンサン・レンツィ弁護士:スワン・アルロー
ダニエル:ミロ・マジャド・グラネール
検事:アントワーヌ・レナルツ
サミュエル:サミュエル・タイス
マージ・ベルジェ:ジェニー・ベスほか。

景色が綺麗で雪を利用して死体を上手く強調している所はインパクトがあります。脚本が素晴らしかったので、結末は思った通りの展開でしたが見応えがありました。
ザンドラ・ヒュラーのフランス語、英語を交えた法廷での演技がとても臨場感がありこの映画を面白くしていると言えます。途中まで温厚な性格と思いきや、夫に対して怯む事なく強く主張して罵倒するので、夫を殺害したのかと思ってしまいました。ヴァンサン弁護士が好意を示しているのを最大限に活用して、どうなに不利な立場にいても平然としている様はあっぱれとしか言えません。
検事役のアントワーヌ・レナルツが、用意周到に次から次へとこれでもかというほど突いてくるからこそ、ここまで緊迫感があり面白かったのでしょうね。
そして1番驚いたのは愛犬スヌープの演技です。観たら分かりますが、やばいです。ビビりました。
全体的に上手くまとまっている印象ですが、バイセクシャルをぶち込んでくるのは非常に違和感がありました。
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