『落下の解剖学』を観てきました。
転落死した夫の事件をめぐり、殺人容疑のかかった妻が有罪か否かを問われる裁判劇。
サスペンスというよりドキュメントに近いものを感じるリアリティは、判決までの緊張感と人様のお家事情を覗き見ているような不快感を同時に味わえる。
実際の裁判を傍聴席に座って見ている気分だった。
徐々に明かされていく夫婦のアレコレと、それを聴かされる息子の悲愴感がしんどい。
特に終盤の夫婦の会話の録音シーンは物語に不可欠とはいえ相当なモノだった。
「誰か僕を助けて‼︎」ってセリフが耳から離れない…
刺さるメッセージは沢山あるけれど、観るのにかなり根気が必要な映画だった。