アカデミー賞の授賞式で知り、気になって公開を心待ちにしていた。
幸せそうな家族の日常。
なのに微かに聞こえる違和感のある音。
少しだけどんな映画なのか知っていたので耳が拾ったけど、前情報無しに見ていたらどのへんで気付いただろう…
家族を大切にしている普通のお父さんなのに…
愛馬とのしばしの別れにセンチメンタルになったりするのに…
壁を一枚越えたところではきっと違う顔。
いや、同じ顔で信じられないことをやっている。
奥さんも、家族のために家の環境を整える良いお母さん風なのに…
平気な顔で没収品の話をする。
息子も寝る前に布団の中で金歯の観察。
まるで工場の設備をアップグレードする相談のように、人を焼く焼却炉の話をする。
窓の外は赤く染まり、黒い煙が立ち昇る。
機関車と思われる音とともに長く伸びていく煙。
少しずつはっきりしてくる悲鳴や銃声。
見えていないのか?
聞こえていないのか?
頭のネジがとんじゃってるの?
と非難しそうになってハッとする。
自分も同じ。
周りで、世界で起きているおかしなことに気づいていながら、自分の生活第一で過ごしてるじゃん…
そんな事実を突きつけられ、エンドロールで響く不協和音で居心地の悪さがMAXでした。
真夜中にりんごを土の中に埋めにいく少女みたいに、今自分にできることが何なのか分からないけど…
自分の頭で考えられるように、アンテナの手入れはしておかねばと思いました。
追記
所長の娘さんの記事があったので貼っておきます。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/eb58fdb3d9e9f889f238ddec1630c1dd3d22cfca
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/49f6fc24a102cb2ab4b6602d74b2a87afe2eb9d4