ゾッとする。
観終わった後わたしの関心領域が
誰かを激しく傷つけてないか
毒を喰らったような気分にもなり
エンドロール途中で出られるような人間ですが、動けなかった。
こわい映画。
アウシュビッツの塀を隔てて建てられたさまざまな草花に彩られた瀟洒な邸宅。
ナチスの司令官夫婦と5人の子ども
多くの使用人が暮らしている。
日々と夫に下される業務命令にまつわる家族の揺れが明るい映像のもと描かれる。
平和な暮らしの様子は最初から重すぎた。
「これが人間か」「夜と霧」
時々読み返す。アンネも読み返す。
人間の残酷さとか愚かさとか戒めの意味で。
塀の向こうで行われてることが
めちゃくちゃ音と煙で伝わってくる。
麻痺してるからなんとも思わない妻。
自分の利だけが大事。
明らかにユダヤ人の皆さんから剥ぎ取られた下着やコート。
ダイヤ、どこにあったと思う?という
女子トーク。
それは観ていて憎悪がわくものだった。
平和そうな麻痺した人を見て
死ねばいいのに、と思う自分にもダメージを受ける。
説明は極めて少ない。
音と煙を映画館で聞いて、見て、
今、この世界での自分のあり方を考えるきっかけになったら、、いいなぁ
などと、真面目に思う訳だ…
お母さんだけまだましでしたね。