トモロウ

リトル・リチャード:アイ・アム・エヴリシングのトモロウのレビュー・感想・評価

4.3
ロックンロールの偉大なる創設者のひとり、リトル・リチャードの知られざる史実と素顔を描くドキュメンタリー映画。

黒人、クイア、クリスチャンという属性の中で悩み苦しみながら音楽で自己表現し、ビートルズやローリングストーンズやほかにも名だたるミュージャンから敬愛されロックンロールの始祖と言われるも功績に合った評価がされずどこか嘲笑の対象に晒されていた。

一時期はミュージャンの立場を捨てクリスチャンとして生きようとしクイアの自分を否定している姿には胸が締め付けられる思いだった。

その後、また表舞台に戻り有り余る才能で音楽を表現する。誰よりも認められたくて、偏見と闘い、ロックンロールをアーキテクトするために魂をかけた。第24回アメリカン・ミュージック・アウォードにて、功労賞を受賞し64歳にしてようやく認められた受賞式で泣く姿にそれまでの計り知れない思いに涙せずにはいられなかった。

音楽特にロックンロール好きな人は勿論、マイノリティで生きづらさを感じている人に観てほしい。ドキュメンタリー映画としてもとても偉大な作品。


すべてはリトルリチャードから始まったのだ。
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