花酔

タイタニックの花酔のレビュー・感想・評価

タイタニック(1997年製作の映画)
5.0
想像以上に影響を与えられる映画だった。
導入、海底で風化して色を失ってしまった船内のシャンデリア、人形、眼鏡、ピアノもかつて輝いていた、たくさんの物語と希望を乗せた船だった。
沈む事は分かっていたから、実際に船に乗っていた人の事を考えすぎて、映画で船に乗る前から涙が出た。
生活が嫌で飛び降りて命を絶とうともしたけど、最後は一緒に生きたかったし、
始まりも最後もあの場所だったけど、出会いは柵の中、最後は外で全て真逆だった。

最後まで演奏を続ける人や、大切な人と過ごす人、救助に戻る人に心を打たれた。
ローズの、笛をふく時の瞳が、ジャックとの約束を思い出した時の瞳が、強くて綺麗だった。
製作者が意図したであろう所でちゃんと泣いてしまったし、
1番最後、祝福されない2人が、結ばれない2人が、祝福され結ばれる場面のイメージで感情が一気に溢れて号泣してしまった。

この人の為に生きると思えるほど、人を愛するのってすごく重いことだけど、それ以上に素敵な事だなと思った。
花酔

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