千年女優

ペナルティループの千年女優のレビュー・感想・評価

ペナルティループ(2024年製作の映画)
2.5
愛する恋人の砂原唯を殺されて川へと遺棄された男性で、6月6日の月曜日に犯人である溝口登への復讐を決行した岩森淳。周到な準備で目的を果たした後もその日の24時を迎えると同じ6月6日の朝を迎える彼が、復讐を果たそうと再び行動を起こすも繰り返しの中で相手との関係性や心境を少しずつ変えていく様を描いたSFサスペンスです。

CMプランナーとしてのキャリアを経て木下グループ新人監督賞の準グランプリ獲得を機に『人数の町』で映画監督の道を歩み出した荒木伸二が前作と同様に木下グループ製作でオリジナル脚本で制作した作品で、前作の「ディストピア」に続いて「タイムループ」というSF要素をベースにした物語を若葉竜也、伊勢谷友介、山下リオで描きます。

やり尽くされた感もあるタイムループものにエッジをつけようと『ハッピー・デス・デイ』『エンドレス』風のループサスペンスに大きなツイストを組み込みますが、その二つの接続への練り込みは甘くそれぞれの良さを相殺。更には人物背景も突飛と目指した「考えさせるより感じさせる」スタイルとも相性悪く、様々がチグハグな一作です。
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