黄金ぷりん

哀れなるものたちの黄金ぷりんのレビュー・感想・評価

哀れなるものたち(2023年製作の映画)
3.8
ずっとヒヤヒヤでした。

なんかほとんどの時間落ち着かなかった。

落ち着かないけど引き込まれる美術や衣装、
奇想天外なキャラクター、
監督独特の世界観と物語。
そしてエマ・ストーンの演技。

話題になるだけあってめっちゃ面白かった。
人と語りたくなる映画。


姿と中身が一致しないってこんなにも
見ていて不安な気持ちになるんだと改めて気付かされました。


やっぱり子供の行動は子供の姿だからこそ
可愛く思えて愛おしく思えてそして納得できるのだと。


いくらビジュアルのいいエマ・ストーンでも
皿を割りまくったり
食べかけのもの吐き出したりはキツイ。。



あと、ボタニストのシャンプーを見るたびにこの映画がチラつく様になりそう。


※以下ネタバレ含みます。










まず、マーク・ラファロめっちゃ最高。


①自分のコントロールができる女性の前では自信満々の余裕綽々のイケオジを演じているのに

②女性が知識をつけていき
自分の支配が行き届かなくなっていくにつれて
自分の感情すらもコントロールできなくなっていき

③自分の生きる道を見つけた女性の前では
なすすべなく、何一つ思い通りにならず
ただただタダをこねる子供の様になっていく

このサマが見ていて痛快でした。



どこか
ずっと見下していた黒人に投票権が与えられ、いつか逆転されるのでは?
白人のその恐怖心から
黒人を猿に例えて造られたと言われる猿の惑星の様なものを感じました。


世間一般の
身体を売ると言う行為は悪魔の所業だ
という価値観に囚われ
批判するするだけで何も状況を変えられない
ダンカンと

周りの意見は気にせず、
自分の好きなことをして、必要なお金を稼ぐ選択をするベラ。

最初は興味本位で始めた売春も、
勉強し、知識をつけた上でも総合的に判断して、これが私の生き方だ。と
むしろ誇りを持って働く姿は
どんな仕事であろうとかっこよかったし
しっかりと強い女性が描かれていてよかった。


あと、少女漫画で、
いつもそばにいて味方でいてくれる幼馴染よりも
結局、普段は冷たく、オレ様系で
たまーにポイントで優しくしてくるイケメンが選ばれる展開が個人的にめっちゃ嫌だったから
今作では最終的にベラの側にいるのは
ダンカンや将軍ではなく
マックスであることにめっちゃホッとしました。


ゴッドもマックスも
本当の愛をベラに与えていてよかった。



マックスの幸せを祈るばかり🙏

それと欲を言えば最後のシーンは庭に飼うべきは
将軍の中にヤギではなく
ヤギの中の将軍の方であってほしかった。

こんどは鬼畜将軍の不幸を祈るばかり🙏


カラフルなセットや衣装、奇妙なカメラワークなどのお陰で
過去作のロブスターに比べてかなり退屈することなく最後まで観られました。


あと劇伴もめちゃくちゃよかった!!

面白かったです。
アカデミー賞も楽しみだ😊
黄金ぷりん

黄金ぷりん