柏エシディシ

アリ・ウォンの魔性の女になりたくての柏エシディシのレビュー・感想・評価

4.0
「BEEF」エミー受賞おめでとう記念に。アリ!おめでとう!
Netflix配信開始時Filmarksに無かったのでレビュー出来ず、今回再見。
しかし改めて、彼女のその後の離婚発表を知ってから観てみると……ギャグのキレ味が増すw
これはBEEFとセットで観るべきですね。
やってるネタはまるで、ドラマの中の"エイミー"のオルターエゴというかダークサイドが語ってるみたいだもの。
初っ端から、不謹慎ギャグと下ネタがフルスロットル。
でも、その標的はあくまで自分自身(とおそらく相当理解のある家族w)に向けられているから不思議と不快にはならない。
旧態とした女性観やアジア文化的価値観を笑い飛ばしつつ、その裏面の根強い家父長制、男権主義の浅ましさ、滑稽さを炙り出していく。
相変わらずの顔芸や言葉選びのセンスに爆笑。BOYZⅡMENまで飛び出してくる。
「わたしの下着は鳥篭の床みたいだった」には死ぬほど笑っちゃった。

最近、某大物芸人の性暴力スキャンダルが世間を賑わせていますが、アリ・ウォンならばコレをどんなネタに料理するだろうなんて考えちゃう。
その昔、その大物芸人が著作の中で女性芸人が男性芸人に劣る理由を書いていたのを憶えているけれど、アリは全然それを越えちゃっている。
実際、こういうスタンダップコメディが圧倒的に日本が少ないのって、問題だと思っていて。
道化は権力を笑わなきゃ。権力になってしまった道化は、もはや、笑えないヨ。
柏エシディシ

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