春画というテーマをとっかかりにしつつも、普通にエロ。笑
監督のトークショー付き試写だったので、そこでの監督の言葉を借りると、多分春画だけを真面目に取り上げて映画を作ろうと思ってもそんなにドラマが生まれないのだろう。こそこそ見るようなものではなく、みんなで笑ってあけっぴろげに楽しむものだったから陰影とかがないんだって。だからドラマが無いと話されてました。
北香那さんと柄本氏の行為のシーンの中で笑えて仕方ないところがあったんだけど、声出して笑って良いのかわからない会場の雰囲気ではあった。笑
終盤は安達祐実劇場。
春画について文化的に掘り下げていく話だと思って見に行ったもんだからなかなかなぶっ飛び展開に面食らった、良くも悪くも。笑
一番興味深かったのは、現代日本の性に対する価値観はペリーがやってきて開国して以降に西洋のキリスト教の宗教観によって植え付けられたものだということ。
江戸時代は春画を誰もが(子どもも)笑い絵として面白おかしく楽しむ時代だった。
ということが目から鱗だった。
ここからはトークショーの内容なのだけど、ペリーがやってきたときに和平のしるし？として幕府が春画を贈ったらペリー大激怒したとか、子どもが大人のおもちゃを手にしてるところを見てこれまたペリー大激怒とかいうこぼれ話が面白かった。
女性同士が楽しむための道具も普通に通販されてたとかいう話もありました。
令和になってまた急激にジェンダーに対する価値観とかが変わりつつあったり女性を性的な目で見ること自体が嫌われつつあったりとか。
ここからどう進んでいくんだろう。
江戸時代が良いとは言わんけど厳しく取り締まられるような状況って息苦しくね？と個人的には思うのでした。
西洋の考え方によって弾圧され失われた文化である春画が今になってヨーロッパで評価され美術館で展示されるようになるとかまじ皮肉でしかない。
