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マヤを救って -小児医療の実像を問う-のaririのレビュー・感想・評価

5.0
ひどいとしか言葉が出てこない。
お母さんの気持ちが痛いほどわかる。
親は子供が苦しんでいるのを黙ってみてなどいられない。
特にこのお母さんは看護師で、何が娘に必要かよくわかっていたから、医師や看護師の無能さにいてもいられなかったんだろう。
そしてそれを口うるさく指図しようとしてくる事に病院側が腹を立てたのも事の発端なのではと思う。
お母さんも何度か冷静になって娘を取り戻そうと努力してたのに、ずっと敵視され続け、退けられ、夫にまで裏切られ(支えてもらえず、お前のせいだとまで言われる始末。かなり夫婦間険悪な仲になっていたんじゃないだろうか)
そりゃお母さんが壊れてしまうのも当たり前だわ。いきなり愛する娘を奪われ、全くの無実なのに悪者にされ、絶望でしかない。皆母親ならこうなってしまうのもわかるんではないかな。。
日本にもこの位児童虐待に強く出られる機関があればもっと子の命を救えるんではと思ったりもするが、逆に問題ない親の立場ですればアメリカのこのシステムは恐怖でしかない。
そしていつもアメリカのドキュメンタリーを見て思うことは、アメリカって日本と違いもっと法は弱者に寄り添い平等なのではと思いきや、結局大きい権威、権力に勝てないのは同じなのかと知り愕然ともする。
真実を知れて本当に良いドキュメンタリーだったと思う。
どうかこの家族に正義が下されますように。
(でもどうしても不可解なのが、この病院に行く前に何度も違う医師の元でケタミンの治療を受けていたのに、それらの医師がなぜ病院に証言してこんな泥沼になる前に救えなかったのかと疑問でしかない。母親だけの判断でケタミンを与えてたわけではなかったのに。。)
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