このレビューはネタバレを含みます
本物の自分というのが、物理的に存在する自身のこととは限らないとは思うけれど、それでも明日香が物理的に存在する自分を肯定してくれる人間に救われるラストはいい
仮想と現実がシームレスに繋がった淡い色調の映像はわくわくさせられるし、終盤にかけてテンポが上がっていくストーリーはすごく引き込まれた。
とてもセリフが少なく、劇伴もほとんどない静かな映画なので、前半は少し間延びして感じられてしまう。それに台詞の少なさを補うためか、説明的すぎる映像が多いところも微妙。
俳優としてのあのちゃんは可もなく不可だった。実際のあのちゃんとも少しオーバーラップするところがある役だったけれど、それが演技の能力を超えたカリスマ性を引き出すほどではなかった。