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赤と白とロイヤルブルーのyukiのネタバレレビュー・内容・結末

赤と白とロイヤルブルー(2023年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

作品としては勿論できすぎたところも多々あるが、古い王政,労働者階級,選挙,演説,投票者登録など米英ならではの政治の話題もしっかり触れる。

この2人でしか成り立たなかったことと、2人の立場でも私が共感できる悩みを抱えているというバランスがとても良い。
例えば、王子だから伝統があるからという縛りから自分を抑制して、アレックスのストレートな愛を受け止めきれず、どんどん孤独に引きこもろうとするヘンリーは自己愛がかなり強いように思うし、事の重さは違えどこういう他人の愛が怖くなり自ら孤独になっていく行為は誰しも共感できる内容だと思う。
鍵を持ったことがないとか、受け入れてくれる家族がいないとか、隠さなければいけない恋愛とか、周りの理想とか、普通って何?を沢山突きつけられることもそう。オープンすぎるアレックス家も、同性愛を愚かと言うヘンリー兄も普通じゃないよ。本当は普通なんてないよ…全部個人の"理想とする平均値"だよ…と一緒に辛くなる。

と、いった感じで、特別な役柄だから成り立った場面もあるが、本作で描かれる孤独,差別,遠距離,自己愛などの主人公たちの悩みは私達の人間関係とさほど変わらなくてそこが刺さるんだと思う。

ほかよかったシーン↓

・アレックスのテキサスでのキャンペーン時、支持者の中にプログレスフラッグを持った人が一瞬だけ右下に写り込む。彼がバイ・セクシャルだとカミングアウトしている訳ではないので、なぜ持っているのかは不明。お母さんの公約に元々関わる内容がある?(トランスジェンダーのワードが何度かあった)

・2人が夜を共にした後のベッド真上からのカット、開封したスキンの袋が(しかも青で分かりやすい)落ちているのが映っている。普通つけるとこはまずシーンに含まないしあったら気まずすぎるけど、ご丁寧に入れ込んでくれたおかげで安心感があって笑った。

・地元がテキサスで、そこを獲得すること。まずテキサスはアメリカの中でもかなりの保守派でアンチドラァグ法とかが提出されるような場所。あのニュースが出てなおここを獲得したのはとても凄い。あとみんなで遊びに行った時イギリス出身のクイーンを歌ったとこ良かった。そしてフレディもマイノリティ
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