うさぎ部うさこ

6月0日 アイヒマンが処刑された日のうさぎ部うさこのレビュー・感想・評価

3.3
留置場(刑務所?)のアイヒマンを監視する刑務官、裁判の調査官、絞首刑後の死体を火葬するための焼却炉(イスラエルでは火葬は行われないため)を作る人々などを描いた物語。ミハの話には感銘を受けたが、それ以外の場面には複雑な気持ちを抱いてしまった。ベートーヴェンの「悲愴」を聴いたり、刑務官の健康を気遣う、ごく普通の人間にしか見えないアイヒマンと、そんな彼を知らない人々が彼に抱く強烈な憎しみのギャップ。どんな人でも状況によってはアイヒマンのような恐ろしい罪を犯すのかもしれない…と戦慄。
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