「奇跡のB級映画」という惹句から察しがつくように、どう考えても「不朽の名作」ではないけれど〝カルトやサタニストを題材にした映画リスト〟に必ずやエントリーされている本作。DVDレンタルで借りる前に渋谷TSUTAYAが潰れたので、早稲田松竹のレイトショーで観てきました。
スキーリゾートで冬休暇を過ごさんと、２組の夫婦がキャンピングカーでコロラド州をめざす途中、河原で野営をしていたら、川向こうに炎とあやしい集団が。望遠鏡で確認したところ、覆面姿の面々が呪文を唱え、いきなり裸の女性の胸を刺した！ 慌てて逃げ出した一行を、カルト集団は執拗に追い回し……。
まごうことなき「B級映画」の金字塔。ピーター・フォンダやウォーレン・オーツの起用も、詰めのあまい脚本の前ではそこまで本領を発揮できず（アクションシーンはそれなりだけど）。
暇にあかして、改善点を考えてみました。
＊サタニック・カルト教団の首領のマスクを、もう少しカッコよく・印象的なものにする
＊執拗に追いかけるカルト集団のメンバーたちの格好を、それらしくする（現状では、田舎者が襲ってきたとしか見えない。いや、それでいいの？）
＊地元民や地元警察とカルト集団の〝つながり〟を、もう少し何か匂わせてくれても…
ま、言うだけなら、誰でも言えますよね。
全般的に（喧伝されている）オカルト〜カーアクションの側面よりも「田舎ホラー感覚」の方が濃厚だった？ そして何よりも、ほぼほぼ放り投げっぱなしのエンディングの、何と清々しいことよ！
やっぱりこれを（現代ホラー的に）リメイクされたら、このハチャメチャ感が損なわれてしまう。グラインドハウス的に３本立てとかで雑に観るのが相応しい珍作・怪作‼️
