いかにも古い時代の映画のきらめきを捉えており、懐古主義を望む人々の心を捉える一作だろう。特に生徒と教師が追いかけっこをすシーンは、そうそう、こういう映画の時代があったと思わせる。
ただ、全体としてみた時に、少し予想可能性が高すぎたかなと思う。意外な展開はとくになく、ひねりなく各人の苦い過去が明かされる。そこも含めて古き良き。
いい映画ではあるが、絶対的にいつの時代でも不朽の名作!!ってほどではない。とすると、やはり、いまこの時代にこの作品が存在する意味はなんなのかが問われ、他のアカデミー賞作品賞候補作と比較したときには弱いと感じる。
助演女優賞は推せる。
