ロキロキ

剣のロキロキのレビュー・感想・評価

(1964年製作の映画)
4.0
・三島由紀夫作品が原作の映画ということで。
・期待以上の出来映え。傑作の部類。
・たかが大学の剣道部の話し、学園ドラマに過ぎないのだけど、二人の主人公が何やら哲学的に対立していて、極めて抽象的な作品となっている。純粋に生きるとはどういうことかとか、何か色々と重要なことが描かれている。
・白黒コントラストの激しい映像は美しい。
・鳥のエピソード、凄い、笑えるとも言える。鳥の返り血を百合の花びらで拭くとか耽美的で、
・喫茶店のエピソードもエンタメ的に面白い。三島の作家としての腕前を感じる。
・原作には女性は出てこないのだけど、映画版には出てきて、しかもかなり印象的。この関連のエピソードもよく出来ていて、原作者はそれを評価したかどうかわからないけれど、どう考えても効果的。