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エクソシスト 信じる者のshimakanのレビュー・感想・評価

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
3.5
何を選択し、何を信じるか。

ホラー映画史上最も神作『ハロウィン』(2018)の監督を務めたデヴィッド・ゴードン・グリーン。この監督の作品はかなり方向性が分かりにくい。『ハロウィン』3部作も『〜KILLS』以降迷走しており、内容もかなり賛否を起こしていた。そんなデヴィッド監督が作るエクソシスト正統続編。感想としては面白かったけど、監督の悪い癖がかなり出ていた映画でもあった。

まず、良かった点として一作目を踏襲したオマージュが多くあるとこ。首が180度回ったり、緑の嘔吐物、そして悪魔の下品な発言。◯◯女!!など喚き散らかす描写は懐かしさを感じた。あとは一作目のリメイクとしてもよく出来ている。悪魔に取り憑かれた少女が二人というのもしっかり意味があるし、しかもこの二人の演技が素晴らしい。一作目には流石に及ばないけどかなり頑張ってたイメージ。ビスタサイズなのでIMAXの迫力がおかしかった。

次に悪い点。ネタバレあり。


まずオリジナルキャストの扱い方。ラストのリンダ・ブレア登場はガチで燃えたけどエレン・バースティンの使い方について。悪魔と対面し、祓おうとする下りまでは良いものの目をキリストで刺すくだりは流石に傷ついてしまった。せめて片目だけでも残してあげて欲しかった。かなり残酷な描写に思えた。しかもクリスが悪魔祓いの呪文を唱えてたけどあのシーンは特に後のシーンで重要になる訳でもないしただただファンサービスだけのようにも思えてしまう。『ハロウィン』の時よりオリジナルキャストの使い方が少し雑になってしまったイメージ。

このように良い所と悪い所がはっきりしてしまった今作。デヴィッド監督ですら一作目は越えられないし、やはり一作目は偉大すぎると感じた。

ラストシーンが続編を示唆してそうなので続編出たら観ます。
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