えびしお

エクソシスト 信じる者のえびしおのネタバレレビュー・内容・結末

エクソシスト 信じる者(2023年製作の映画)
3.2

このレビューはネタバレを含みます

やってきた神父が秒で悪魔に殺され、人間をおちょくって楽しんだ悪魔が自分から人間のもとを去っていくという衝撃的な展開。神とは…?そういえば前作でもはっきりと神の助けみたいなものは描かれていないんだよなあ。
悪魔(悪霊かもしれない)はいるが、神がいるかは分からない…。悪魔が自ら去って行ったところを見ると、信仰心ですら大切なのかという疑問もある。神を信じてこなかった主人公の子は助かり、教会に毎週通っていた家族の子は悪魔に連れていかれるという。ただ信仰の許に子供を救おうと命の危険を冒して集まった人々の輪は感動的に思えた。
ただハイチで受けた祈祷のおかげで赤ちゃんは助かったような描写があるので、何か善なる力のようなものはあるんだろう。母と子、どちらも助けてくれよという感じではあるけど。

正体が悪魔なのかは分からないが、何かevilなものがいて、それはそのevilが属している宗教の方法でしか祓えないのだろうか?というのがずっと疑問。作中でも「魔を払う儀式はいろいろな文化にある」ということが触れられていて、「女神の継承」では土着信仰の方法でお祓いしようとしていたり「来る」ではいろいろなお祓いを試していたことを思い出しつつ、例えば日本の悪霊に憑依された場合はやっぱり神道式か仏教式しか効かないのだろうか?などと考えていた。アメリカの悪霊にお経を唱えても「?」となりそうだし…。
ただ調べてみると本作で儀式を行っていた人たちは、カトリックだけじゃなくてプロテスタントだったりアフリカの祈禱術だったりするそうなので、宗教や聖句の内容や言語より、何か善なる力(神)を信じ祈る気持ちから生まれる念がやはり大切なのかもしれない。