すずきじみい

REBEL MOON ー パート2: 傷跡を刻む者のすずきじみいのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

監督: ザック・スナイダー
脚本: ザック・スナイダー
   シェイ・ハッテン
   カート・ジョンスタッド

面白かった!

黒光りしてたタイタス将軍のジャイモン・フンスー、野生的でカッコ良くて痺れた。
この人はこういう強い軍人で見たい。

ナチスっぽかったノーブル提督もヒールの存在感強かった。
アクション物とかあまり見ない私にとって、ここ数年、コスプレしてなくて、ここまで冷酷なオーラを感じる悪役は見てない気がする。
一見、上品で普通のハンサムに見えて、言う事が普通じゃないから怖く感じる。

そして、コラ。
カッコいいなぁ!
過去、兵士として遂行した残忍な暗殺への悔恨が陰にも強さにもなってて、覚悟が目に宿っててカリスマを感じる。
前から相思相愛だったガンナーと簡単にベットインしちゃって、イチャイチャシーンを見せられるのが、彼女のカリスマ性を格下げしてる気がしたけど、後半のあの展開を知ったら、ライター達が、あそこで彼にご褒美をあげたいと思っても仕方ないかなぁと。

みんなのレビューを見てたら、4人の侍達の過去をわざわざ時間を割いて見せるのがダサかったとか、その描写も薄かったとか書いてる方が多いけど、
何故、自分の故郷でもない村の為に命がけの戦いに参加するのか、過去を見せる事で
その動機をはっきり見せないと、それはそれで『マグニフィセント・セブン』の時の様に、「あれじゃあ、動機がよく分からない」って文句言われると思うのだ。

マグ7といえば、戦闘でファラデーみたいな事やったり、コラとガンナーは『レオン』みたいだったりで、それも楽しかった。

戦闘中、もう絶対絶命か、って時にやっと現れて敵を鮮やかにやっつけてくれる最強ロボット、ジミーもスパイスになってて面白かったし、戦闘経験ない農民だったはずの村の長老も男達もみんな男らしくて涙が出る程カッコよかった。

ただ、光線銃を持ったインペリウムの兵士達に対して手斧だけで戦っているタラク。何故インペリウムの兵士達はその体を狙って光線銃を打たないのか、光線銃の光線が常に彼の体を避けて飛び交ってるのはさすがに鈍い私でも不思議だったし、コラ達が降下船で逃げ出す前に、燃える戦艦は落ちているだろうな、とか思ったけど、でも全然許容範囲と思えるくらい楽しめた。

こんな何もかも手放しで褒めちゃう私って本当、単純な子どもなんだな、アクション物をあまり見ないから評価眼がないんだろうなと恥ずかしい。

でも、本当に面白くて、最近沈んでた気持ちが吹き飛んだ。

ザック・スナイダー監督って、娘さんが自殺した後、しばらく映画を作る心境になれなかったみたいだけど、本作のメイキングを見たら、奥さん共々、笑顔が見れて、夫婦が悲しみを乗り越えてこんな無邪気に楽しめる娯楽作品を作れる様になって良かったなぁと思った。