このレビューはネタバレを含みます
プロットは最高に面白くてとても好み。
押さえた演じや画作りも品を感じて美しかったし、芝居も無駄がなくて、とてもわかりやすかった。
なんだけど、編集がストイック過ぎて、フリとオチしか見せない、もしくはフリしか見せない作りが、美味しい所さえも捨ててしまっていて、映画がどうしても盛り上がらない。
介護相手の老婆を手違いで殺してしまって(救急車を呼ぼうとしてスマホを持つも、息子から電話がかかってきて救急車呼べなくなるのは素晴らしい)、自分の母親と入れ替える所とかあまりにも、あっさりやり過ぎて、インパクトさえ捨ててしまった。
それはラストの火をつける所もしかりで、感情を伝える前に全てが終わっていて、字面で何かを伝えられた様な物足りなさがあった。
あと全体的にテンポがゆっくりしてて、この話のキモは老婆を殺して以降のサスペンスだと思うのだけど、そのシーンまで、状況説明に時間を使い過ぎて、キモに時間、展開を避けなかったのも物足りなかった。
ポン・ジュノと比較されがち？ですが、演出という点ではポン・ジュノの様に映画の面白さを理解した上での見せ方ができてなくて残念。
プロット自体はパラサイトより面白いのに。
