#67
数年に一度出てくるやべぇタイプの韓国映画。
冒頭、野原に佇む真っ黒いビニールハウスはブラックホールに見える。開幕からざわつくショット。そしてビニールハウスの中にいる主人公は自分を叩く叩く叩く。
この映画は編集がやたらと上手い。天井から虫が落ちてきて、カットを割るとアレが完全に虫にしか見えない意地悪〜な編集。
おじいさんがとある人に手を伸ばして、カットを割ると違う登場人物が全く違う手つきで手を伸ばしている。手を伸ばすというアクションが対比になっているのも上手い。
編集によって場所や時間がポンっと飛ぶのだけど、カットを割る前と後のアクションがリンクしているというか、映画的には連続している所が何度かある。上手い!
そして終盤のピタゴラスイッチ、まさに負の連鎖...。この陰湿な感じを出せる、さすが韓国映画。見せすぎないラストショットも良かった。
どうやら監督のイ・ソルヒは韓国映画アカデミーの学生時代にカリキュラムの一環で今作を撮ったそう。今後にめっちゃ期待!!
それにしても「半地下はまだマシ」というキャッチコピーはいかがなものでしょうか笑