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異人たちのrenのレビュー・感想・評価

異人たち(2023年製作の映画)
3.5
Filmarksさまよりご招待いただき、試写会にて鑑賞させていただきました。

原作や大林監督版は未見で鑑賞。80年代に発表された小説が原作ということは、今作はクィアの部分が今作で脚色された箇所だろうと見ていました。
メインの2人が「クィアとゲイ」という言葉について語らうシーンでの世代格差や、アダムが母親にカミングアウトするシーンでの「時代は変わった」と会話するところは、現代的だし、LGBTQを題材とする映画で伝えていきたいテーマだろうと思った。しかし、それが押し付けがましい感じでは全くなく、すんなりと自分の中に入ってきた感じです。
初めはゲイに難色を示す母も、後半「彼に優しくしてあげなさいね」と、彼らを受け入れるところにはグッときた。
また、家族の死を受け入れ愛に気づいた時、“今”大切にしたい人はその腕の中にいるか?と。

全編切り取りたいくらいの色彩や、後半のクラブシーン以降の悪夢的なぐわんと動くカメラワークは大変印象的で、気持ちよさすらあった。暗がりのシーンも多いので、ぜひぜひ映画館のスクリーンで堪能したいところです!もう一度見たい。
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