通りすがりのいがぐり

サンクスギビングの通りすがりのいがぐりのネタバレレビュー・内容・結末

サンクスギビング(2023年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

※公開前作品のため伏せます。

イーライ・ロスからの素敵や贈り物

故郷アメリカで古くから伝わるホラー映画の材料をご存知だろうか。マスクをつけた殺人鬼。ワケありな街。個性的な被害者。基本的にこの3つだ。肉・塩・コショウの様なこの材料でかず多くのホラーは作られてきた。2023年、この食材に敬意を払い全てのホラーに感謝を捧げたホラーが誕生した。
それが今作だ。

味付けはいつも通り。マスクをつけた殺人鬼がワケありな街で個性的な被害者たちをぶっ殺す。シンプルで懐かしい真心こもった味わい深さ。だがイーライ・ロスだ。生半可なものでは終わらない。ファーストカットから始まる全てのホラーへの感謝と、お得意の悲惨極まる残虐描写の嵐で観る者全てをドン引きさせる腕前は変わらず、そして観る者全てに謎を楽しませる構成の旨さもピカイチで最高に楽しい。サスペンスホラーで重要な人間ドラマの塩梅も程良く、ひとつまみの遊び心で笑いをとりに来る変化球もこれまた好み。基本に忠実だが観客の気を緩めさせてから悲惨さで胃もたれを起こさせようとする意地悪な所も現在なのが素晴らしい。
そうだ、もっと意地悪になろうじゃないか!


ネタバレ大厳禁。全てにおいて期待以上を超え、オリジナルテイストを尊重した最高のご馳走となった嘘予告から出たまこと。大変大変美味でありました。続編も大変期待しております。