osumom

雪豹のosumomのレビュー・感想・評価

雪豹(2023年製作の映画)
2.9
そうか、これが東京国際映画祭のグランプリか。序盤、ドキュメンタリー方式で映画が進み、何か物語が始まることに期待を持った。それも序盤の太ってる髭兄の怒号で頂点を迎える。要所要所で要らないシークエンスが多い。例えば主人公が妻と連絡を取り合うが、そこには愛するものが居て、その愛人が危ない境地に来ていることへの不安を見出そうとしているのではと読んだ。しかし、そこには全く人間の死を想起させるものがないじゃないか。あの愛人との連絡手段は唯一の現実的なシーンである。しかしそこでの恐怖というものは本当に感じない!また、お坊さん弟とヒョウの話も導入部から映画として魅力的に感じない。ありきたりである。また、賞賛すべき点もあり、それは技術面である。あのCGは凄まじい迫力である。しかし、スクリーンで見ることが出来なければそこらのmvやアニメといった異なる映像表現に埋もれてしまうだろう。私はあまり、今作がグランプリだということに納得できないでいるが、監督の遺作とあって、そこは素直に賞賛したい。
osumom

osumom