ShinMakita

ゴールド・ボーイのShinMakitaのレビュー・感想・評価

ゴールド・ボーイ(2023年製作の映画)
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☆俺基準スコア:2.2
☆Filmarks基準スコア:3.3




沖縄……
クラスメートの自殺という衝撃的事件を体験した朝陽は、中二の夏休みが始まると同時に幼馴染の浩とその異母妹・夏月と過ごすようになる。ある時、読谷岬に出かけた3人は、偶然にも男が崖から老夫婦を突き落とす現場を目撃してしまった。亡くなったのは、地元の大企業「東ホールディングス」の会長夫婦。殺害したのはその入婿・東昇だった。事件は事故で片付けられたが、朝陽たちは昇からカネをせしめようと、犯行場面を撮った動画をネタに脅迫を開始する。貧しい母子家庭の朝陽と、父の虐待に苦しむ夏月と浩は、カネがあれば全ての悩みは解決する…そう考えていたのだ。



「ゴールド・ボーイ」

以下、きっと、あなたにもネタバレしたい人がいる。



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中国の小説&TVドラマが原作ですが、題名から想起しちゃう映画はスティーブン・キング原作の「ゴールデンボーイ」。間違いなくインスパイアされているでしょうな。

ものすごいスピードで話が進むのは今どきの映画っぽいところ。配信になった時のことを見越してる感が強いです。おまけに主要3人の子役たちの演技力。「罪と悪」でも思ったけど、中学生(役を演じる)アクターたちの質の高さは、昔から日本映画を観てきた人間にはちょっと驚きのレベルですよ。地方都市ならではの背景、沖縄ならではの風習、全てがストーリーに絡むので、脚本にスキも無駄もありません。ミステリとしての出来はともかくとして、頭脳戦映画として破綻が全く無いという一点だけでも評価に値します。はい、面白かったです。

サイコパス対サイコパス。昇と朝陽の対決は、ちょっと師弟対決的でブロンソンの「メカニック」を思い出した。情が欠落している朝陽が、ある人物の情のおかげで詰んでしまうオチも良き。少年少女たちに圧倒され、頑張ってた岡田将生が霞んでしまったのは、少々気の毒でした。
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