砂漠さん

白日の下の砂漠さんのネタバレレビュー・内容・結末

白日の下(2023年製作の映画)
4.8

このレビューはネタバレを含みます

東京国際映画祭にて

「正義」や「正しさ」といった言葉では、到底表現できない事象。
社会の闇について根本的な部分から見直す必要がある。


トークショーより
〈監督〉
・ドラマにするに当たって
この事件は香港中が大騒ぎになった
当時の記者に会って話を聞いて脚本を書いた

・キャスティングについて
監督自らかかわった

〈ジェニファーさん 主演〉
・役作りで気を遣ったところ
記者に馴染みがないのでよくわからない
担当した記者に会って考え方や態度を学んだ
その上で自宅で事件のことを自分なりに調べた
現場にも見に行った
記者として潜入している気持ちに

〈ワンさん 作曲家〉
・どんなことを考えて曲作りを
作曲する時は音によって見ている人の感情を動かしたくない
泣く場面で泣く音楽はNG
イタリアに行って楽曲の勉強をした

質問コーナー
・タイトルの付け方 『白日』は明るい未来を意味しているのか
悪人は夜動く
でも実は悪いことは昼間に起こる
身近なところで動くと思っているのであえてタイトルに昼間『白日』をつけた
この作品では日光 太陽の光も重要なキャラクター

・『正しいことをして悩むな』
 脚本を書く際にどういう工夫をしたか
スーパーヒーローを描きたいわけではない
悲しい時でも涙を拭いて歩く そんな物語を作りたかった

・ジェニファーさんの脚本の感想は?
俳優として見た時はなかなかこんな良い脚本に出会うことはないくらい良い脚本だった
この良い脚本をダメにしたくない
人としては『怒り』が出てきた
今でも起こり続けているこういった事件に怒りを感じる
この作品で少しでもよくなることを願っている

・新聞社で人権を扱っている
 シウリンと同じ病状を抱えている身内がいる
 
・エンタメの映画に社会的なメッセージを組み込む難しさ そこにどのように気をつけているか
自分自身もいろんな作品を見た
いろんな映画に感動させられた
社会的なメッセージでも根本にあるのはヒューマニティ
キャラとキャラの間に感情を入れて描いていった

・役者として作曲家として芽生えたものはある?
〈ジェニファーさん〉
俳優としてぜひ日本の皆さんに知っていただきたかったのは香港にはたくさんの素敵な俳優がいる
エキストラやミニキャストも非常に素晴らしい
カメラの後ろで芝居をしている
私が引っ張られることも
〈ワンさん〉
※途中まで気づかず英語で話してた
作曲家としてどういう角度からアプローチしようかをまず考えた
俳優の芝居が良すぎて、変に音楽で観客の感情を動かす必要がない
強姦するシーンもできるだけ、静かに
男性はコントラバス 女性はチェロ
人間性のあるところに音楽をつけた
バジェットは多くないけどイタリアまで録音に行った
人間的な音を出したかったのでコンピュータを使わずに人間の演奏で
イタリアで人間味のある音を作り出した
監督の作品の後押しができるように作り上げた
砂漠さん

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