パングロス

タイガー 裏切りのスパイのパングロスのレビュー・感想・評価

タイガー 裏切りのスパイ(2023年製作の映画)
3.2
シリーズ3作目だとタイトルに表示されるが、本作でお初の鑑賞。

インド映画ではなく、パキスタン映画かと思うほど、パキスタンの比重が高い。

また、主役のインド国家諜報機関のエージェント、タイガーの宗教はいまいち分からなかったが、妻のゾヤは明らかにイスラム教徒で、物語もパキスタン以外では、トルコのイスタンブールの尺が長いこともあって、インド映画で、これほどイスラム教色が強いのは初めて観た気がした。


【以下、念のためネタバレ注意⚠️】






ロケ地(ないし舞台)も、イギリスはロンドン、アフガニスタン、オーストリアはアルプスかどこかの湖畔とウィーン、ロシアはサンクトペテルブルク、トルコはイスタンブール、パキスタンはイスラマバードと、まさに世界各地。
そのうえ、派手なカーアクションまで敢行しているのだから、インド映画も本格的に国際化しているようだ。

まぁ、インド側で、これだけパキスタン問題を正面から扱っているだけ、ガイ・リッチー監督の『コヴェナント』より相当マシ。
ただ、インド人の顔が見分けがつかないことが多いのと、前作からのつながりが分からないのと、二重スパイ、三重スパイが入り乱れて、途中で敵味方がコロコロ変わるので、関係性が充分把握できなくて往生した。 

それに、アーティシュ・ラフマーンが一体どんな正当性があってクーデターで首相になれるのか、さっぱり分からなかったし。

ブリーフケースの核のボタンのパスワードが、どういう役割を果たしているのか、いまいち説明されていなかった感じだし。

まぁ、インド側の立場で、パキスタンの平和を願っていることはよく分かったが、それにしても、敵も味方も人が死に過ぎ、殺し過ぎ。

それに、アクションシーンに次ぐアクションシーンで、正直お腹いっぱい、って感じだった。

劇中、歌と踊りのシーンが、一回しかなかったなぁと思ったら、エンドロールでたっぷり観せられた。
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