香港

清作の妻の香港のレビュー・感想・評価

清作の妻(1965年製作の映画)
5.0
虐げられ、たった一人になった者にしか共有出来ない激情の愛に、ただ涙する事しか出来ない凄まじい作品。

村社会への批判や、マイノリティの存在を踏み潰しても手に入れようとする国家総出の右ならえに対する疑問、といった強烈なテーマを持ちつつも、その土台にあるのはただの愛。臭気を放ちながらも残酷に美しい愛。その図太い五寸釘を、観る者に突き立てて来る。増村保造の筆致の凄さを嫌って程思い知らされる、空前絶後の恋愛映画だと思います。
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